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『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論』を読んだ

デザイナーの佐藤オオキさんと漫画家の松井 優征さんの対談本『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論』をkindleで買って、静岡へ向かうバスの中で読んでみた。

どちらも好きなので、非常に楽しみにしていた。

 

佐藤さんはイタリアにゴロゴロといるという怪物的なデザイナーに、同様に松井さんはジャンプで絵のうまい漫画家に鼻を折られたというところからのスタートで、それがタイトルの『弱者』という言葉に結びついている。つまり、自分たちが弱者という認識なのだ。(今では弱者どころか、強者にしか見えないのだが)

鼻を折られた後にどうするかが、その人の真価が試されるときなのだろう。二人が選んだのは、思考していくことだ。

だからか、感覚的な造形や画力に頼らないで、理性的かつ少しの斜めから鋭くズバっといく鋭い発想を武器にしているという点で、2人は似ている。

デザインにしろ、漫画家にしろ、感覚的に作業を進める人は多い。言語化や他人と自分とのコミュニケーションよりも、作品とのコミュニケーションを大事にする。

 

ところが2人はもっと俯瞰的で、全体的なビジネスを考えながら活動している。

もしかするとマンガを描くことやデザインをすることに強くこだわってないのかもしれないと思ってしまうほどに、アイデアや思考する部分に重きを置いている。そこが他のデザイナーや漫画家と違うところで、大きな武器となっている。

 

一方で、2人は「デザイナー」と「漫画家」という職業ほどは違っているようにも見える。

やはり佐藤さんの合わせ能力というか、対談をホストする力は非常に高くて良い意味で人と話すのが上手い。今回も松井さんとの関係のバランスをとりながら話を進めていっている感がある。

松井さんは、読者の需要や売り上げを意識するようにマーケティングも大事にしているが、それでも話題の中心は内面の話。佐藤さんに比べると、アーティスト的な要素が強い。

この違いは、デザイナーはチームで、漫画家は独りで仕事を積み上げているという部分が大きいのではないだろうか。その違いが非常におもしろかった。

 

他にも、とても参考になることが多く書いてあって、読む価値アリ。

特に、お2人の独特の視点が参考になる。ただ行動すればやれば良いという感じじゃない、自分オリジナルな方法を考えて実行している。それが新鮮だった。

そして、2人ともあれだけ成功しているのに、全然テングになっていない。目の前のことに集中して、いまだに佐藤さんは24時間、365日デザインを考えているというし、松井さんもずっと漫画のことを考えているらしい。やっぱ集中している人たちはすごいと当たり前の感想を持ちました。

私も2人を目指して、がんばります。

 

最近、がんばりますって言ってばかりだな……。

 

ちなみに、松井さんの『魔人探偵脳噛ネウロ』という漫画は、人を選ぶけど名作だと思う。

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