元々MACがパソコンのスタートだったのだけど、使ってるソフトの関係でWINへ移行したのは10年以上前。
以前は高価なワークステーションでしか動かなかった3DCADやCGのソフトがどんどんWINに移植されてた時期だ。
デザイン業界ではMACが当たり前だったけど、このWINDOWSソフト大爆発を見てWINに移ったプロダクト系のデザイナーは多いと思う。
自分もその一人。
ところが、先月、久しぶりに仕事でMACを使ったからだろうか、突然MACが欲しくなった。
性能はWINと別に変わらないし、むしろ同価格で比べると低いぐらい。つまり、高い。昔ほど画面の色がきれいとかのアドバンテージも、今やない。それなりのWINなら仕事にも対応できる。それにMACは一社でしか作ってないからマシンの種類も少なくて選べないし、ソフトも圧倒的に少ない。
でも、逆にできることが少ないから良いと思うようになった。
できることが多いと、どうしても選択肢が増えて作業の質が薄まる感じがするのだ。ソフトで広がる可能性もあるが、それによってブレることも多いと思うのが実感としてある。少ない選択肢で集中した方がいいような気がしてしまっている。
五七五で研ぎ澄まされた俳句みたいなものだろうか。
と、先月は思ったのだが、結局、イイワケですね(笑)。
例えばスポーツ選手が「ハングリーじゃなきゃ勝てない」と、自分の豊かさに伸びない理由を見つけるのはちょっとおかしい。実際、オリンピックなどでいい成績を残している人には、高価で進んだトレーニングを受けているが多く見える。モチベーションのあるべきところは、そういった環境じゃない。
選択肢が多くて迷うのは、自分の問題。色々と条件を付けて、恵まれた環境に不満を言うのは、逆にマシンに頼ってることになるんじゃないか。
こうやって、一人禅問答で、物欲を乗り越えていくのであった。
……これで、使うはずだったお金が浮いた。うふふ。